現役デリヘル嬢のリアル体験~地獄でほっとけ~

現役デリヘル嬢のリアル体験 地獄でほっとけ!

【第72話】風俗嬢になった理由(わけ)」

2016.2.9

「どうして、この仕事(デリヘル)しているのぉ?」

多分何百回と訊かれたと思われます。

「あー、うん、お金?かな」

あたしは、決まってこう言う。

けれど、その実。

本当はなぜ風俗やデリヘルに足を突っ込んだのかが、漠然と思いだせない。

ちょいと前ならば、ダントツに『お金』だっただろう。

風俗=最終な職場。

世間はそう捉え、手っ取り早く、パッとデリヘルで稼いで、パッと上がろう。そんな女の子が多かった気がする。

が、今は、お金は間違いないけれど、自分の価値観を確認するために、デリヘルで働いている子も多い気がします。

風俗のお仕事に対して

だんだんと、悲観しなくなってきたのかもしれません。

現役風俗嬢と名乗り、講師になったり、本を出版したりとマルチに活躍している方もいます。

そんな方々も風俗嬢になった理由があったはず。

うーん、よく考えてみたら、やっぱり、男性が好きで風俗嬢になった気がしますね。

初めて働いた風俗の業種は『ちょんの間』という、特殊な風俗でした。

今でいう、『飛田新地』。

飛田にも従事をしたことがありますが、初めてが、『ちょんの間』だったので、躊躇いは既になく、あたしは男性の欲望を享受しました。

あたしで、感じ、あたしで、悦んでくれる。

あたしは、誰かに必要とされているんだ。

そのことが、俄然やる気を起こさせました。

お金で割り切っていた。目に見える頑張りは、お金しかない。

お金が自分の確固たる価値観。

だんだんと、よく深くなり、風俗業界から抜け出せなくなっていました。

時には、くじけ、病んだり、半年休んだりもしたけれど、やっぱり戻ってきてしまう。根幹から男性が好きなんだと思います。

あたしは、もしかしたら、『セックス依存症』ではないのか?と、悩んだ時期もありました。

誰かに触れてもらわないと、不安になるのです。

生理休暇になると、不安で、不安で仕方なくて。

早く仕事に行きたくて、海面をつめて出勤したりもしました。

ソープや、SMクラブにも従事しました。

自分を認めてもらいたくて。身体に触れて欲しくて。

最大に女を使える仕事って風俗嬢しかない。

あたしは、そのことをわかって従事しているのです。

お金でもない。ましてや、趣味でもない。

では、なぜ?男性に認めてもらいたいから。

女であることを認めて欲しいから。

そんな所だったのかもしれません。

風俗バイトをするにあたり、風俗嬢はある種過酷な仕事です。

重大ななにかが、ないと、続かないし、嫌になってしまうのも早い。

風俗嬢はこの昨今、卑下することもないし、立派なサービス業だと、思ううばかりです。

継続は力なり。

昔のことわざ。一糸まとわぬ姿を男性に晒し、欲望を享受する仕事。

風俗業は社会貢献をしていると思うのです。

世の中は、理性で保たれています。

その理性のタガを唯一外せるのが、風俗なのです。

風俗嬢になる理由はさまざまだけれど、この世界を知った女の子たちに助言。

『好きで風俗嬢をしているわけじゃない』

という気持ちでいるならば、仕事をするにあたり考えたほうがいいのかも。

好きでしているの。

なんていう女の子はそうそういないけれど、少なくともあたしは、好きでしています。あしからず。

さて、次回は、『セックス依存症と風俗嬢』デス。

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藤村綾

風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。




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