官能小説~女子的夜話~

官能小説~女子的夜話~

【第20話】美しい人 (後編)

2014.8.7

「あなた、下の名前は沙希さんでいいんだっけ?」

私は観念し、消え入るような声で「そうです」と答えました。

「じゃあ、沙希さんがこれ以上悪さできないように、いやらしい写真をたくさん撮っておかなきゃね」

「やっ、それだけは…」

「なあに、会社に報告してもいいのよ?」

全裸になるよう命じられ、私はベッドから降り、服を脱ぎました。奥様の刺さるような視線に強い屈辱と興奮を覚えました。

奥様は私を椅子に座らせ、両腕を後ろで縛ってアイマスクをつけました。

「じゃあ、大きく足を開いて」

暗闇の中、おそるおそる足を開くと、すぐ近くでシャッターの音がしました。

ビックリして膝を閉じると、「何してるの、早く開きなさい!」と厳しい口調で責められ、無理矢理大股開きにさせられました。

「沙希さんの恥ずかしい場所が全部丸見えよ。やだ、もう濡れてるじゃない。縛られて興奮しちゃったの? いやらしい人ね。」

より激しいシャッター音が響きました。羞恥に耐えようとしても、それがさらなる興奮となり、奥からとめどなく愛液が滲み出てしまいます。

「綺麗よ、沙希さん。奥からどんどん溢れて入口がビショビショになってるわ。…ここはどうかしら?」

突然、乳首を舌先でチロチロと刺激され、私は思わず叫び声をあげてしまいました。

「ひゃぁ…んっ、いやぁっ」

「あら、感じやすいのね。下品でいやらしい乳輪して! ぷっくり膨れてるわよ」

「ああうっ…んっ」

奥様の柔らかく生温かい舌が乳首や乳輪を舐め回し、くすぐったいような快感が身体の芯からこみあげてきます。

 

「いやぁあっ…ああっ、あんっ! 奥様、もう…っ許して下さい…っ!」

奥様は舌を脇やお腹や太腿に這わせ、ぬかるんだ秘部に顔を近づけると、意地悪くクンクンと鼻を鳴らしました。

「すごい匂い!  沙希さん、あなた今自分のここからどんな匂いがするかわかる?」

「や…あぁっ」

「発情した雌の匂いがプンプンしてるわよ。気持ちよくなりたくて仕方ないのね?」

「はい、奥様…」と答えると、小さく喉を鳴らす音が聞こえました。

「どうして欲しいのか、教えた通りに言ってみなさい」

「私の…、舐めて下さい…」

「違うでしょ? もう一度、ちゃんと大きな声で言いなさい!」

指で乳首をキュッとつままれ、切ない痛みに身体をのけ反らせました。

「ああんっ…! 私のぉ、ぐちょぐちょの淫乱おま●こを…! 舐めて下さい…っ!」

「ふふ、よく言えました」

「…きゃあぁっ」

柔らかな舌が敏感になった突起を皮ごと包み、優しく転がします。私は身体の自由がきかず、ただのけ反り、内腿をヒクヒクと震わせるしかありませんでした。

「あぁあっ、奥様っ…あんっ」

「ほら、気持ちいいんでしょ?  ちゃんと言いなさい」

「い、いいです、気持ちいいですぅ…っ」

「ずっと私にこうされたかったんでしょう? クリトリスがビンビンに勃起して、はしたない大きさになってるわよ」

「いやぁ…っ、言わないでぇ」

奥様はよりいやらしい音をたてて私の花芯を貪りました。甘く大きな波が、奥からビリビリとこみあげます。

「あぁっ、奥様っ…いいっ、気持ちいいですっ! あん、もうダメぇ…っ、あっ、ああ…っ」

ギリギリまで我慢していましたが、波はすぐ近くにまで押し寄せ、もう決壊寸前でした。

「やっ…い、いっ、イクっ…イきますっ…! ごめんなさいっ…! あっ、あっ、あぁぁ………っ!!」

身体が何度も大きく痙攣し、指先まで張り詰めていた足をグッタリと投げ出しました。

アイマスクが外され、優しく微笑する麻里子さんと目が合いました。しかし、その切れ長の瞳の奥に宿った炎を感じ取り、私は背筋がゾッとしました。

「じゃあ、今度は私も気持ち良くしてもらおうかしら」

「はい…奥様…」

これから押し寄せる快楽を想像し、再び愛液 がトロリと流れ落ちました。

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藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。




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