官能小説~女子的夜話~

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【第60話】「アプリ」エピローグ

2016.4.21

「ああ…初めてなのにお尻の穴にこんなに入っちゃったよ。にこちゃんはお尻の穴もエッチなんだね」

私の肛門は、ピクピク震えながらピンク色の球体をいくつも咥え込んた。

COMさんは射精したばかりの陰茎をゆっくり擦っている。アナルビーズを半分まで挿入すると、COMさんはそれをゆっくりと回し始めた。

下腹部に、体験したことのない奇妙な感触がぞわぞわと走る。

「は、あうっ…や、ああっなにこれっ」

「大丈夫大丈夫、すぐ慣れるから。抜き差ししてみようか」

「かは…あっ、すごっやああっ」

アナルビーズを根元で回転させながら、先端まで引き抜いては再び挿入する。

「ぐ、うっ…やめ、ゆっくり…ゆっくりしてぇっ」

連なった球体が腸内を這いずり回り、苦しさと気持ち悪さと快楽で、ほとんど叫ぶように身悶えた。

「ひいっ…いい、ああっ、お腹っ…かき回さないでえっ」

「ほら、もういつのまにか根元まで飲み込んじゃったよ。お尻も気持ちいいでしょ?」

「あ、うぅっ、ち、ちが、は…ああっ」

違う、とは言い切れなかった。どうしようもなく気持ち悪いはずなのに、お尻をズプッズプッと攻められるたび、

体の底から熱い塊がせり上がってくるのを、確かに感じていた。

「こんなに喜んでもらえて嬉しいよ、にこちゃんの乱れてる姿見てたら、僕また硬くなっちゃった」

先細った陰茎が、再びピンと上を向いていた。私はこの切ない違和感をどうにかしたくて必死だった。

「はぁっ…も、入れて…! このまま入れてぇっ…お尻イタズラされるたびに、おまんこがトロトロになっちゃうの…!」

「ああーっ、嬉しいよ、今にこちゃんの淫乱なおまんこにおちんぽさしてあげるからね」

COMさんは私の体を裏返して後背位にさせ、アナルビーズをピストンさせながら、自らの男根を一気に突き立てた。

「ふ…はあああっ」

「あーすごい…にこちゃんさっきより興奮してるんだね、お尻そんなに気に入っちゃったのかな? 奥がキュッとしておちんちんを求めてるよ」

「ふあっ、あっんっ、そうっそこっ! はあっ…そこ突き上げてっ」

「お尻とおまんこいっぺんに擦られてるのわかる?」

「わかるっわかるの、すごい、壁っ、壁に擦れてるっ…! もっと、もっとしてぇっ」

さっき絶頂にたどりつけなかった分、私の体は快楽に貪欲になっていた。異物で腸壁を掻き乱される屈辱さえ、激しいオルガスムの一因になっていた。

「あっ、いいっ…お尻擦られるのいいっ…気持ちいいっ、いくっ…もういくっ」

「いいよっ…にこちゃん、いっていいよ…っ」

「あうっ、あっ、あうっ、はあああっ…ん!!」

頭の先から電流を流し込まれたようにビリビリと体が痺れ、のけ反った。しばらく体が大きく痙攣したが、COMさんは腰の動きを止めなかった。

「はっ…あっ、やめ…止まってぇ、今いってる…いってるからぁ」

「あーさっきより子宮の入口にコツコツあたってるよ。気持ちよすぎて僕もう腰が止まらないよ…っ」

「あっ、やだやだやだまたいくっ…いくっ…もうやめっ、いやっ、いっ…く、ああっ!!」

2穴を責め続けられ、私はその日初めて性交中に失禁してしまった。

「ああ…最高に気持ちよかったよ…僕たちきっと最高に相性がいいんだね」

汗ばんだ体を抱き寄せ、COMさんが優しく頭を撫でる。

早漏の豚のくせに…と、小さく舌打ちをする。男に頭を撫でられるとイライラするし、セックスの直後に体をくっつけるのも好きじゃない。COMさんの体はベトベトして臭いがキツいので、早くシャワーを浴びてきて欲しかった。

「これで僕とにこちゃんは彼氏と彼女だね」

コムさんの歯が黄色く黄ばんでいる。

私は絶望を感じることすら面倒臭く、

「そうだね」

と静かに微笑んでコムさんのたるんだ体に腕を回した。

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藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。




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