私がまだ水商売を始めて間もない頃
毎日のように独りで来る50代のオジ様がいました。
小説家をやっていて?どこぞの会社の会長で?
等々詳細には思い出せないけど
ペンネームとか色々含めて名前が5つあると言っていました。
まだ10代で水商売初心者の私は
「この人何者だろう・・・」
と本気でビビッていました(笑)
うんうんと話を聞き頷くだけの私をそのオジ様は気にいったらしく
毎日指名で来店するようになりました。
他の女の子達はこのオジ様がついに指名をした事に驚いていましたが
玄人っぽいのは嫌いなんだそうです。(後で知った)
この人が私の水商売人生初の【太客】になったわけだけども
同伴もアフターも初めて体験したし
回らない寿司屋とか肉が時価の焼肉屋とか会員制のBARとか
すべてが驚きの連続でしたよ。まさに大人の世界!って感じ?(笑)
オジ様からしたらそれを見るのも新鮮だったんだろうな。
いきなり高級車のキーを渡されて「あげる」と言われたり
免許持ってなかったし怖いから断ったら
「マンションの方がいいか?」ってドラマみたいな事言われて
本当にこういう世界なんだ・・・!って本当にビックリした。(のちにそれはレアパターンだと知る)
さすがの夜初心者でもマンションもらうって事はどういう事か位わかったんで断りましたがね!
今思うと貰っとけばよかったってな!(笑)
加藤茶の嫁位のガッツがあったら今頃セレブだったかも!なんて(笑)
他にもこの初太客で体験した事は以下の通りです
・いきなり婚姻届を渡される
「書いた婚姻届を渡されるまで帰らない」と毎日閉店後の店前で待たれる(裏口から帰ってた)
・毎日毎日来て終始手を握られじっと見つめられる(無言)
・店で「ちゃんちむの夕飯に」と出前を取ってくれて食べる(毎日店で夕飯)
・閉店後帰宅しようとしたらオジ様の執事みたいな人に「婚姻届早くお願いします!」と頭を下げられる
・オジ様病みだす
結局私がどんどん玄人っぽくなってくるのに比例して
オジ様の来店回数は減って行きました。
それにしてもある程度の期間水商売するとキャバ嬢が経験するであろう
・お客様からのガチ恋
・金にものを言わせて女にしようとする
・精神病んでキチガイ化
という3ステップを早い時期に経験させていただいて良かったと思います(笑)
数年後に違うお店でこのオジ様とたまたま再会するんだけど
一応指名はしてもらったものの
私が完全玄人化していた故、オジ様は1タイムで風のように去っていきました。
彼は未だに大人しい素人娘を探して彷徨っていたんだね。
仕事舐めててテーブルマナーもろくに出来ない無礼な子も多いし(笑)
オジ様ファイト!!素人生娘をものにするまで(笑)
ちゃんチム
元キャバ嬢&風嬢。高校卒業後、すぐさま憧れていた夜の世界へ。話題のレパートリーを広げるため一通りの風俗も経験し六本木の高級CLUBへ・・・。
【第26話】憧れ
【第25話】専門誌に載ったら
【第24話】まっさら童貞クン
【第23話】こじらせ童貞クン
【第22話】メールだって大変なのよ
【第21話】男にがっかりするとき
【第20話】完熟男子キラー(後編)
【第19話】完熟男子キラー(前編)
【第18話】客管理する前に(後半)
【第17話】客管理する前に(前編)
【第16話】年齢の問題
【第15話】収集癖の話
【第14話】チャットのお話
【第13話】イベントは気合!?
【第12話】プライベート
【第11話】初体験
【第10話】女の世界
【第9話】ストーカーの調教
【第8話】逆需要
【第7話】回転花びら
【第6話】神降臨
【第5話】5つの名前を持つ男
【第4話】百合女
【第3話】必死な男
【第2話】よくあるパターンのやつ
【第1話】記念すべき第一回♪