官能小説~女子的夜話~

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【第28話】「女の子願望」中編

2014.12.04

栗色のロングヘア、長い睫毛に縁取られた大きな瞳、ほんのり上気した頬

潤んだ赤い口紅、ラメ入りのピンクに塗られた10本の指、ハート型のイヤリング。

そして、肩の出るAラインのワンピース。

鏡にうつっているのは、紛れもなく俺のはずなのに、自分でも驚くほど可愛い女の子がそこに座っていた。

「ほら、やっぱり! 可愛い! 居酒屋で見てた時から、絶対可愛くなるって思ってたんだよね」

あの店で俺のことそんな風に見てたのか…と考えると、ますます頬が紅潮した。

「ふふ、女の子になってみた感想はどう?」

「あ、いや、なんていうか…」

「恥ずかしい? でもすっごく可愛いよ」

お姉さんは俺の肩に手を乗せ、

「私…君の可愛い姿見てたら興奮してきちゃった…」と囁いた。

耳元に息を吹きかけ、指で耳や首筋をなぞり、そのまま肩から胸へと這わせる。

いやらしい指の動きに、身体がビクッと反応してしまう。

服の上から乳首をなぞられると、情けないくらい甲高い声が出てしまった。

「はあっ…んっ」

「ふふ、女の子みたいな声が出てる」

「あっ、あっ…ん…すみませ…」

「服の上から乳首触られて感じちゃうの?」

「は、はい…」

「可愛い…ねえ、キスしたくなっちゃった…キスしていい?」

頷くと、お姉さんは俺の目を見たままゆっくり顔を近づけた。

唇の先だけで小さくチュッと口づけて、イタズラっぽく笑った。

「もっとしたい…?」

「…もっとキスしたいです…」

こんなこと、普段は絶対に言わないし、むしろ言わせる側のはずだった。

俺は、いつのまにかレズのお姉さんに攻められている処女のような気持ちになっていた。

お姉さんは俺の乳首をつまみながら、唇を貪るように舐めて吸い付いた。

「ハァッ…乳首コリコリしてる…キスされながら乳首いじられるの気持ちいいの?」

「あっ…あっ、気持ちいいです…」

「すっごく感度がいいのね。じゃあこっちはどうかしら?」

「ああっ、やだ…っそこは…」

お姉さんがワンピースの裾をたくしあげると、こんもりと不自然に盛り上がったレース地の小さなパンティが表れた。

「私が用意したパンツ、ちゃんと履いてくれたのね。

すごく似合ってる。ねえ、見て…? 鏡の中にパンツ丸出しのいやらしい子がうつってるわよ」

お姉さんはそう言って、俺の両足を椅子の肘起きの上に乗せて、開脚させた。

可愛い格好をした女の子の自分が、鏡の前でいやらしい格好をさせられている。

そう思うだけで、今までにないくらい勃起してしまった。

「や、やだ…もうやめて下さい…」

「ほら、女の子みたいにパンツがビショビショになってるの、わかる?」

小さな布の中に押し込まれた陰茎を指先で下からツツツ、となぞる。

そして濡れた亀頭を指でクルクルと弄ぶように撫でた。痺れるような快感で全身が大きく震えた。

「い、ああっ!」

「ふふ…どんどん溢れてくるよ。興奮してきちゃったのね? じゃあ、もっと気持ちいいことしちゃおうか…?」

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藍川じゅん

元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。




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