「あなた、下の名前は沙希さんでいいんだっけ?」
私は観念し、消え入るような声で「そうです」と答えました。
「じゃあ、沙希さんがこれ以上悪さできないように、いやらしい写真をたくさん撮っておかなきゃね」
「やっ、それだけは…」
「なあに、会社に報告してもいいのよ?」
全裸になるよう命じられ、私はベッドから降り、服を脱ぎました。奥様の刺さるような視線に強い屈辱と興奮を覚えました。
奥様は私を椅子に座らせ、両腕を後ろで縛ってアイマスクをつけました。
「じゃあ、大きく足を開いて」
暗闇の中、おそるおそる足を開くと、すぐ近くでシャッターの音がしました。
ビックリして膝を閉じると、「何してるの、早く開きなさい!」と厳しい口調で責められ、無理矢理大股開きにさせられました。
「沙希さんの恥ずかしい場所が全部丸見えよ。やだ、もう濡れてるじゃない。縛られて興奮しちゃったの? いやらしい人ね。」
より激しいシャッター音が響きました。羞恥に耐えようとしても、それがさらなる興奮となり、奥からとめどなく愛液が滲み出てしまいます。
「綺麗よ、沙希さん。奥からどんどん溢れて入口がビショビショになってるわ。…ここはどうかしら?」
突然、乳首を舌先でチロチロと刺激され、私は思わず叫び声をあげてしまいました。
「ひゃぁ…んっ、いやぁっ」
「あら、感じやすいのね。下品でいやらしい乳輪して! ぷっくり膨れてるわよ」
「ああうっ…んっ」
奥様の柔らかく生温かい舌が乳首や乳輪を舐め回し、くすぐったいような快感が身体の芯からこみあげてきます。
「いやぁあっ…ああっ、あんっ! 奥様、もう…っ許して下さい…っ!」
奥様は舌を脇やお腹や太腿に這わせ、ぬかるんだ秘部に顔を近づけると、意地悪くクンクンと鼻を鳴らしました。
「すごい匂い! 沙希さん、あなた今自分のここからどんな匂いがするかわかる?」
「や…あぁっ」
「発情した雌の匂いがプンプンしてるわよ。気持ちよくなりたくて仕方ないのね?」
「はい、奥様…」と答えると、小さく喉を鳴らす音が聞こえました。
「どうして欲しいのか、教えた通りに言ってみなさい」
「私の…、舐めて下さい…」
「違うでしょ? もう一度、ちゃんと大きな声で言いなさい!」
指で乳首をキュッとつままれ、切ない痛みに身体をのけ反らせました。
「ああんっ…! 私のぉ、ぐちょぐちょの淫乱おま●こを…! 舐めて下さい…っ!」
「ふふ、よく言えました」
「…きゃあぁっ」
柔らかな舌が敏感になった突起を皮ごと包み、優しく転がします。私は身体の自由がきかず、ただのけ反り、内腿をヒクヒクと震わせるしかありませんでした。
「あぁあっ、奥様っ…あんっ」
「ほら、気持ちいいんでしょ? ちゃんと言いなさい」
「い、いいです、気持ちいいですぅ…っ」
「ずっと私にこうされたかったんでしょう? クリトリスがビンビンに勃起して、はしたない大きさになってるわよ」
「いやぁ…っ、言わないでぇ」
奥様はよりいやらしい音をたてて私の花芯を貪りました。甘く大きな波が、奥からビリビリとこみあげます。
「あぁっ、奥様っ…いいっ、気持ちいいですっ! あん、もうダメぇ…っ、あっ、ああ…っ」
ギリギリまで我慢していましたが、波はすぐ近くにまで押し寄せ、もう決壊寸前でした。
「やっ…い、いっ、イクっ…イきますっ…! ごめんなさいっ…! あっ、あっ、あぁぁ………っ!!」
身体が何度も大きく痙攣し、指先まで張り詰めていた足をグッタリと投げ出しました。
アイマスクが外され、優しく微笑する麻里子さんと目が合いました。しかし、その切れ長の瞳の奥に宿った炎を感じ取り、私は背筋がゾッとしました。
「じゃあ、今度は私も気持ち良くしてもらおうかしら」
「はい…奥様…」
これから押し寄せる快楽を想像し、再び愛液 がトロリと流れ落ちました。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。