吉田を起こすと、なぜ南さんがいるのか分からずにキョトンとしていたが、やがて自分が呼び出したことを思い出し、何度も謝っていた。駅まで3人で歩き、私鉄の改札口で吉田と別れた。
僕はさっきのショックが抜け切れず、ずっと上の空だった。
吉田の姿が見えなくなると、南さんが僕の手をそっと握った。
「ホテル行きましょうか?」
その目の中に再び小さな光が宿ったのを見た。うなずくしかなかった。
南さんは僕の手を引き、古くて小さなラブホテルへ入った。その足取りに迷いはなく、だいぶ慣れているようだった。部屋に入るなり、南さんは僕を壁に押し付けてベルトを外し、ズボンとパンツを下ろしていきなりしゃぶりついた。
「はあっ、金原さんのおちんちん、すごく大きいんですね…」
生まれて初めて感じる口内の温かさや舌の柔らかさに、すぐさま精子が先端までせり上がった。
「や、南さんっ、やめ、出ちゃう、出ちゃうから!」
「いいの、最初はお口に出して」
「はああっ」
我慢する余地もないまま、破裂するように精子をぶちまけてしまった。南さんはそれらを受け止め、さらに尿口に残っている精子も吸い取り、うっとりとした表情で口内に広がる白濁液の味を楽しんでいた。目をつむって飲み干すと、潤んだ目で微笑んだ。
「ふふ、いっぱい出ちゃいましたね」
「す、すみません」
「その代わりたくさんしてね?」
南さんはスルスルと服を脱いだ。全体的にむっちりしていて、おっぱいも想像より迫力があった。乳輪は大きく、肌との境目がわからないくらい色素が薄い。手にあり余る乳房を揉んでいるうちに、再び欲望が込み上がるのを感じた。
「あん、すごい…もうコチコチになってる。今度は私のことも気持ちよくして下さい」
ベッドに寝かせられ、南さんは僕の顔の上にまたがった。
「とろとろのおまんこを開いて、私の恥ずかしいところ見て」
初めて間近で見る女性器は、本当にここに挿れていいのかと不安になるほど小さかった。灰色の皮膚を広げると、ハッとするほど鮮やかなピンクの粘膜が現れ、ぽっかりと空いた穴から愛液がとめどなく溢れていた。舌先でちろちろと舐めると、南さんが大陰唇を僕の顔に押し付けた。
「ああっ、もっと、もっと舐めて!」
むせ返るような匂いも気にせず、僕は夢中で舐めたり吸ったり舌を伸ばしたりした。
「ああっ、感じちゃう金原さん、すごく上手、んんっ」
再び僕の陰茎を舌と唇で包み込み、首の捻りを入れながら激しく上下に運動した。
「あっ、南さん、ごめんなさい、俺また出ちゃいます、あっあっ」
「んっ、んんんっ!」
南さんの大臀筋が激しく震えた。それと同時に、僕は再び大量に放射してしまった。しばらくひくひくと痙攣したままでいたが、南さんはゆっくりと態勢を整えた。
2発目の精子は飲み込まずに、ティッシュの中に出した。南さんはティッシュの箱の横にあるコンドームを取ると、少し硬度を失った陰茎にかぶせた。
「まだ大丈夫ですよね?」
そう言って、上から腰を下ろし、膣の中に陰茎をズブズブと少しずつ沈めていった。
「はあっ…ううっやばい、これ、中すげー熱い」
「あっ、あっ中でまた膨らんでるぅ…。おまんこに上からズボズボ犯されるの、どう? 気持ちいい?」
「はあっ…ああっすごい気持ちいいです」
「ああーっ私もこの角度すごいいいの…っ、金原さんのおちんちん奥まで届いて気持ちいいっ」
南さんは腰を激しく動かし、粘液にまみれた肉と肉を擦り付けた。
「あ、あっ、駄目です、そんなに動いたら、出ちゃうんで!」
「ダメっ、まだ我慢して! もっとグリグリしてえ…っ」
「あーーほんとやばいです、出る、出るっ」
「ああんっい、いいっ、いいっ、あっあああっ」
「っああっ!!」
その日、僕は朝までに合計5回射精してしまった。
「今度は、吉田さんも一緒に3人でしましょうね」
南さんの目の奥が赤く光る。僕はボンヤリした頭の中で、男の精子を搾り取る悪魔のことを思い出していた。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。