「擦ってぇ…っ、そこ、もっとクチュクチュしてぇ…っ」
硬い亀頭を大陰唇に沿って上下に動かすと、エマさんは歓喜の声をあげた。
まだ触っていないうちから大きく勃起したクリトリスを、皮の上から優しく撫でる。
「あっ、あっ、気持ちいいっ…入り口気持ちいいのっ…。や、あ…っ、ダメ、いく…っいっちゃう…っ」
「いいですよ、何回でもいって」
「ふ、ああ…っ!」
全身の筋肉がビクビクっと痙攣したのを見届ける。
恍惚の表情を浮かべるエマさんの顔を見ながら、ズブズブとゆっくり挿入した。
「ふ、あっ…待って、今っ、いったばっかりだからっ…ああっ」
「…うっ…お、中ドロッドロですよ」
「あ、あ…っ、入ってる…あついの来てるっ」
「う、あー…めちゃくちゃ気持ちいいです」
子宮が降りていて、亀頭の先に入り口がコリコリと当たっている。
奥に届いただけで、エマさんが達しているのがわかった。
「あーっ、奥、そこっ…すごく、すごく気持ちいいのおっ」
覆いかぶさるような形の正常位で、肌の触れ合う場所を多くした。
エマさんは、僕にしがみつくような形で、腰をくねらせ、もっともっとと誘導する。
そのたびに、温かな膣壁がギュッと絡みついた。
「斉藤く…ん、来て…もっと来てぇっ」
「はぁっ…ああっ、ちょっエマさん、待って、締めすぎです」
膣の形や質感や子宮口の感触を確認するように、ズルズルズルとわざとゆっくり出し入れする。
そのたびに、エマさんはシーツを固く掴んで身悶えた。
意地悪がしたいわけではなかった。
情けない話だが、僕は、エマさんにペニス以外の何かを刻みつけたかったのだ。
しかし、そろそろ限界が近かった。
「エマさん、俺…っ」
その後に続く言葉をかき消すように、一気に奥に突き上げた。
「っ…ああっ!」
頭にビリビリと刺激が走り、目の前が白むような快感だった。
バチュン、バチュンと激しく音を立て、濡れた肉がぶつかる。
「ふ…あっ、そ、こっ、そこいいっ…突いてっもっと突いてぇっ」
「うっ、あー…また締まってる」
「ん、ああっいいっいいのっ、すごいっすごいくるっ」
「ぐ…あっ、やべ出そう」
「あーっ…いい、い…いっ」
「出、る…っ!」
射精した後も、繋がったままボンヤリと抱き合っていた。
繋いだ手や重なった胸や体内から熱っぽさが伝わってくる。
僕はさらに疲労困憊したが、不思議とずっとこうしていたかった。
エマさんはますます肌がツヤツヤしている。
もしかして、僕の養分を吸い取っているんじゃないだろうか。
「ふふ、でもいいねこういうの。今度5日くらいかけてポリネシアンセックスしようよ」
「い、5日…」
この欲しがりを5日間も抑えることができるだろうか。考えるだけで気が遠くなりそうだ。
「そういえば、途中なんか言おうとしてた?」
「そうでしたっけ?」
本当の気持ちは、彼女が僕の体を食い尽くすまで隠しておこう。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。