僕の膝から降りると、パンティを脱いで片方の足首にぶらさげた。そしてお尻を付き出し、自分で秘部を拡げる。
「斉藤さん、お願い、ここに挿れて…」
「うわ、エマさん、後ろの穴までビショビショですよ…丸見えですげえいやらしい」
僕はベルトを外し、カウパーでベトベトになったボクサーパンツを膝下まで下ろした。真っ赤にいきり立ったペニスを、ぐずぐずにぬかるんだ肉壺に押し当てる。そのまま小さな肉の裂け目に亀頭をねじこんだ。
「ああっ…! はぁっ、きたぁっ…」
エマさんはカウンターに手をつき、喜びにうち震えた。膣壁がぐいぐいと締め付け、奥へと誘導する。
「う、あぁっ」
ゆっくり腰を動かすだけで、肉が絡みついてきた。
「もっと…もっと強くしてぇっ」
「これ、気持ちよすぎる…っ、早く動いたら出ちゃうよ」
「やだぁ、止めないでっ」
大きなお尻を振ってねだられると、頭が真っ白になって何も考えられなくなってくる。ままよとばかりに両手でお尻の肉を掴み、子宮口を突き上げた。
「ひぁあっ!」と悲鳴に似た声をあげたので、僕は片手でエマさんの口を押さえた。薄い壁一枚挟んで、隣の店はまだ営業中なのだ。エマさんは舌を伸ばし、僕の指を夢中でしゃぶった。
「んっ、ふ…んんっ、ここっ…気持ちいいっ…腰止まんない…っ」
「ここ、コツコツ当たってすげー気持ちいい…っ」
「ひぁっ…あっ、斉藤さんの硬くて気持ちいい…っ、そこもっとしてっ」
「うぅっ、そんなに動くと…」
「斉藤さぁ…んっ、いいっそこ気持ちいいの…っ」
肉襞がきゅっと収縮するのがわかった。エマさんは上半身をのけ反らせた。
「あっ…やだ、も、きちゃいそう…」
「うぁ…っ、僕もうダメかも…っ」
「や、あっ…ダメ、くる、くる…っ」
「ああっ…出る…っ」
「あっいくっ…いく、い…くぅっ」
「くぅっ…出る、出る…っ」
ぎゅうぎゅうと締め付ける肉裂から勢いよくペニスを引き抜き、ビュルルッとお尻の上に精子を放射した。
「うれしい…私、ずっと斉藤さんとしたかったんだ」
精子をティッシュでていねいに拭き取ってあげると、エマさんは弱々しく微笑んだ。憧れの女性にそんなことを言われると、ドキッとしてしまう。
「からかわれてるだけだと思ってましたよ」
「そんなこと…」
と言いかけている途中で、急に「あ!」と声をあげた。
「そういえば、私たちまだキスもしてない!」
「今さら何言ってんですか」
僕は呆れて笑った。エマさんは僕の手を握り、唇に小さくキスした。
「ね、このあとホテルでいっぱい前戯しよう?」
まるであべこべだ。
どうやら、世話のかかる年上の友達ができてしまったようだ。
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。