バックの体勢で、わたしはおしりを思いっきり広げられていた。
彼は丹念におしりの穴を舐めている。
ツバをたっぷりふくませた舌先で、チロチロとおしりを舐めている。
とがらせた舌先は、おしりの穴のシワをねぶっている。
たまにきわどい穴の中を舌先がくすぐる。
わたしは気が気ではなかった。
いくらシャワーを浴びたとはいえ、おしりの穴だし。
その…最近出てないし…。
臭いとか大丈夫かな?
だいたい、おしりの穴とか舐めて大丈夫なの?
その…大腸菌とか…変な味とかしないの?
「肌が白くて綺麗なのに…おしりの穴の色は濃いんだね」
サイテー! 嫌なこと言う!
「それに…おしりの穴の周り…毛が生えてる。結構長くて濃いんだね」
もうイヤ!
わたしはおしりをよじって彼の手から逃れようとした。
それでも、彼はたくましい力で、おしりから腰骨にかけて、がっしりとつかんで離さない。
「嫌がるの…すごく可愛い…」
そう言いながら彼は、とがらせた舌先をおしりの穴に挿入した。
「!」
普通、出すだけの穴をこじあけるように舌が入ろうとする。
おしりの穴に力を入れても舌は容赦がない。
痛くは無い。
でも、閉め出すことも拒むこともできない。
ウニウニと舌は進入を試みる。
おしりに力を入れ直そうと一瞬ゆるんだすきに、舌先がグニュっと差し込まれる。
なんか…深いかも…。
おしりを舐められながら、クリトリスに指が伸びてきた。
「あぁっ!」
感じてるんじゃないの!でも、いきなりで声がでてしまった。
普通にアソコを愛してほしいよぅ。
なのに、おしりの穴を舌ベロが、もぐもぐとほじってくる。
おしりが気持ち良いわけない。
拒否反応の方が強い。
なのに…。
彼におしりの処女を捧げたら一生の思い出になる。
なんて、うっすら考えてもしまう。
やっと彼がおしりの穴から舌を抜き、うしろから覆い被さるように身体を重ねてきた。
わたしの顎に手を添え、むりやり顔を向けさせ、キスされた。
さっきまで、おしりの穴なめてたのに…。
その時、指だと思う。
硬いものが、おしりに挿入された。
「痛い!」
「大丈夫…人差し指だから…力を抜いて…」
なにが大丈夫なのよ?
彼はゆっくりと指を押したり引いたりしている。
「ほら…力を抜いて…ダメだよ…おしりの穴締めたら…そう、もっとね…ほら、ウンチするときみたいに、体内から押し出すようにして…」
その途端、指がグンとわたしの中に入ってきた。
「あぁ…!」
変だよ…アソコじゃなくて…おしりの中で動いてる。
「気持ち良い?」
気持ち良いわけない! でも、圧迫されて、なんか変な感触。
ギュッと穴を締めてしまう。
それなのに、指で無理矢理広げようとする。
ゆっくりと、ほぐすように。
わたしの穴が広げられていく。
わずかな時間だったのか?
とてもゆっくりと時間をかけてくれたのかは分からない。
わたしは力んでしまい、お腹の中をうごめく変な触感に耐えているだけだった。
「そろそろいい?」
いきなり指が抜かれ、わたしは声をあげていた。
彼はわたしの返事など待たずに、ベッドサイドにしつらわれたローションの封を切った。
冷たい感触。
おしりの穴から、あそこの方に冷たい雫がゆっくりと垂れていく。
そして、彼があてがった。
グニュッ!
「あぁっ!」
信じられない激痛。
考えられないほどに太いもの。
切れたかと思った。
無理矢理押し込まれる。
そして、クポッと山を越えるような感じ。
覚えてないけど、たぶんわたしは悲鳴を上げていたと思う。
なのに彼はうれしそうな声を上げていた。
「おしりの処女…俺がもらっちゃった」
彼はローションの残りをさらに垂らし、メリメリと挿入を続けた。
この激痛からいつ解放されるのだろう?
藍川じゅん
元ピンサロ嬢。アダルト誌にてコラム連載中。著書『大好きだって言ってんじゃん』(メディアファクトリー)が好評発売中。