基本的にお客さんは所詮お客さん……なのですが、たまにはいるのです。
えっ、何がって?
「肌の合うお客さん」です。滅多に遭遇しないのですが…。
プライベートではないので、肌が合うというのはおかしいかもしれないけど
“所詮お客さん”という領域を超越し、わたしをとろけさせるお客さんがいるのです。
キスかなぁ。
キスをされると弱いです。わたしは。
キスをしてくる人としてこない人は、だいたい半々でしょうか。
してこないお客さんは責められ好きが多く、
真っ先にしてくるお客さんは責め好きが多いです。
さらにその責め好きのお客さんの中でもでキスの上手い人。
これはもうすべてが上手い。
愛撫も。褒めるのも。
かなりいいムードに持って行かれます。
いつもなら、「ダメよー!ダメ、ダメ!」なぁーんて抗って演技しますけど(白目)。
てか、ほとんど演技。
のはずが、演技をさせないテクの持ち主にあたった場合、
本当に感じてしまい、お客さんの首に腕をまわしちゃったりすることもある。
「あれ? わたしこの人のこと好きなんじゃ?」とか錯覚したりします。
そう思った方には大体「あ、また指名してもいいかな?」とか
「すごいよかった。また会いたい」と必ず言われます。
「わたしもまた会いたいです」と嘘偽りない言葉が自然にポロポロ出てくるから不思議。
「また会いたい」なんて滅多に言わないし、もし出会った場所がお店じゃなかったら、
きっと携帯番号聞いてますね。(笑)
自分のメアドや電話番号をお客さんに教える嬢がいるけど、わたしはNG(以前、それでストーカー被害にあったので)。
指名されなければもう一生会うこともない。偶然に会う確率も少ないでしょう。
でも、いかんせんわたしが好印象を持ったお客さんって、
「また会いたいね」って言っても、言ってくれても、指名してくれた試しがない。
もしかしたら誰にでも言っているのかも知れないけど。
そして、別にイケメンとかではないんですよねー。これがまた。
チン○が特にデカいとか……。あ、違うか。
雰囲気…ですかね? 強いて言えば。
ひどくオンナ慣れしているのか、オンナを熟知しているのか、
あれよあれよというまに夢中にさせます。
たまに、「俺、自分よりもオンナのコがイッてくれないと満足できないんだ」とか言う危篤な方がいらっしゃいます。
お客さんに嬢をイカす義務はないんですが。
このような方はありがた迷惑です(白目)。
違うんですよ!
イカしてくれるとか、そんなこと全然どうでもよくて、
プレイが終わってお互いが満足し、ピロートークで腕枕をされたり、
髪の毛を撫でてくれたりってほんの些細な気遣いこそが、キュンとなるんです。
推定60歳の白髪混じりのお客さんが濃厚なキスを施し、わたしをその気にさせ、
何度もイカせ「あん、どーかなるぅー」なぁーんて言ったら、
「いいよ、どうかなっても」とダンディーな声音で言い、キュンとなりました。
そしてわたしは潮を噴かされお客さんにしがみつき、分厚い胸板に抱きしめられて無我夢中に。
…んん? キスとテクと胸板?(笑)
まあ、結論を言えば「わたしのモチベーションを上げてくれるお客さん」が
肌の合うお客さんかも知れません。
金銭の介入を凌駕させるお客さんって自分がつくるものかも。
甘えてみたり、自分からキスしてみたりって。
あ!! お客さんでもキスはダメという方もいるので、
こっちからするときは「キスしていいですか?」と聞かないとダメよー!ダメ、ダメ!
次回は仕事とプライベートとの割り切り方デス!!
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藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。