現役デリヘル嬢のリアル体験~地獄でほっとけ~

現役デリヘル嬢のリアル体験 地獄でほっとけ!

【第28話】カラ恋?

2015.3.3

「からこい」なんて聞くと『辛い恋?』『恋のから騒ぎ?』なんて思っちゃいますよね。

最近、女性誌やネットでお見かけする“カラ恋”という言葉。

身体から始まる恋という意味だそうです。

よく昔から言いますよね? エッチが先か愛が先か、なんて。

アルファベットの並び的にはHの次にI(愛)なんですけどね。

非難されそうなのですが、D(デリヘル)で働くF(風俗)嬢のわたしですが、

わりと身体から入るタイプです! AHAHA。

先に身体を重ねてから好きになることが多い…っていうか今までずっとそうです(白目)。

愛してからエッチをする? えー、ないない。

愛する基準がセックスだと思っているくらいなので。

例えば、男性と3カ月くらい付き合って、

「あ、この人いいなぁー、抱かれてもいいかなー」という感じになりますよね?

で、ですよ。

エッチしてみたら… 「ええ!? 何かが違う、ちっとも良くねーし」なんていう…。

性格は合うけど、セックスは合わなかった…となったら別れますかね?

セックスがすべてではないにしても付き合っていてケンカをした場合、

相性が良ければ何なりと仲直りもできるわけです。

だけど、セックスの相性が良くない場合って難しいかも。

甘いものを食べさせれば仲直りできるなんて甘い、甘い。

ですから身体から始まった恋は、意外と長く続くそうです。

しかし、

『好きになったからしたいのか』『したいから好きになったのか』分からなくなります。

えー、どっちだろう? したいから好きになったと言うと『淫乱じゃん』なんて思われちゃいますね。

以前、そんな悩みをデリヘルのお客さんから受けました。

彼女がとても気性の荒いコで、ケンカ中でも「したい」と言って上に乗っかり、

腰を動かしてアンアン言うそうです。

お客さん曰く、

「俺、バイブになった気分じゃんね、俺はしたくもないのに『したいからするの』なんて言われる始末」とくたびれた顔をして話していました。

まさに、したいから好きになったタイプです。聞いてびっくりしました。

彼は「好きだからしたいのに」と言っていましたが。

互いの理念がズレているのでこの場合はうまくいかないかも。

したいから好きになった同士のカップルはうまくいくはず。

好きだからしたい同士カップルももちろんうまくいきます。

セックスは究極のコミニュケーションですからね。

風俗嬢はいつも“カラ恋”(笑)。

裸で始まり裸で終わります。

風俗は短時間ですが、肌を合わせるとその人の大体の中身が分かります。

他人と肌を合わすデリヘル嬢の仕事は辛いことも多々とありますが、

肌を合わせた後の男性の素を垣間みることができるので面白いのです。

プレイをする前と後ではお客さんの態度が一変します。

緊張から安心に変わるのかな? きっと。

口調は穏和になり、あまりおしゃべりでない方も話してくれますね。

風俗業界でも事実“カラ恋”はあります。

いくらお金を介していても所詮はオトコとオンナ。生身の感情がある人間です。

出会った場所が風俗で、裸であったわけで、

居酒屋だったらいきなり恋は芽生えないでしょう。

プライベートでなく裸になるお仕事。風俗って不思議な業種だと未だ思います。

なんであれ、身体から始まる恋は非難しなくってもいいと思う。

だって身体から始まったとしても嫌だったらそこでEND。続くってことは何かいい所が互いにあったはずだから。

恋愛の仕方に定義もなければ、式もない。

恋や愛は、結局は自分で手にして解いていくものです。

風俗で働いていると恋愛の部分が欠如してくる恐れがおおいにあるので、

恋愛モードはいつも持っていたいとわたしは思います。

風俗嬢もひとりのオンナですから。ね!!

徐々に春の兆候がちらほらと顔を出してきました。体調を崩しやすい時期です。

気をつけましょうね。

次回は『デリヘル嬢の屈辱』デス。

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藤村綾

風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。




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