365日マネー女子宣言！（サンロクゴ）の現役デリヘル嬢のリアル体験～地獄でほっとけ～-第67話「風俗嬢って…欲求不満にならないでしょ？」-

「風俗嬢をしていると、欲求不満には、ならないんじゃない？」

デリヘル業に身を置いていると

お客さんによく訊かれる質問ナンバーワンと言っても過言ではない。

なので、あたしはこの質問に対しての答えはバッチリ用意してある。

「えー、うん。そうかもぉ。だって、お客さんすごくうまいんだもん！テクニックあるよね」フフフ。目尻を下げ、可愛らしく、はにかみながら、お客さんに相好を崩して応える。

しかし、あたしの腹の中は全く反対で、

（風俗嬢だからこそ！逆に欲求不満になるわ！）

と、毒づきながら、デリヘルを利用するお客さんの背中に向かって、見えない舌をだす。

確かに、風俗嬢は…裸体を晒し、性的な行為をする。

デリヘル嬢は欲求不満からかけ離れた存在だと思っているお客さんばかりだ。

「いいなぁー。風俗嬢は。気持ちいいことされてさ、お金をもらえるなんてー」

「……」

などど、ほざく、お客さんもたまにいる。

あー、ちゃいますよ、ちゃいますよ。

欲求不満とは、性的な行為をしても、なるのですよ！

ましてや、こちらとて、仕事だし。

デリヘルで呼ばれたお客さんの拙い愛撫にいちいち律儀に喘ぐことは、なにも、感じているわけでもなく、リップサービスなのであります。性を晒すことに食傷気味だからこそ、風俗嬢は精神的に欲求不満になります。

相手は好きな人ではない。

風俗嬢はお金を介しているけれど、擬似で抱き合わなくてはならない。キスをしなくてはならない。フェ◯をしなくてはならない。して。と、言われたことは、デリヘルというお仕事をしている以上、NG行為を除いてはしなければならない。

女は受け身だから、割り切って受け入れることは出来るけれど、心の中は葛藤だらけで、それが、ある種、精神的欲求を生む。

欲求不満の解決法は、

好きな人に抱きしめてもらうこと、だったり、

美味しいものを食べたり…

ふらっと小旅行に出かけたり…

飲みに行ったり。

と、意外とたくさんあります。

肉体と、精神は伴ってはいないので、風俗嬢であるときにお客さんに仮に、イカされても… ( °_° ) 逆に欲求不満になりますね。

「じゃあさ、オナニーはするの？」

うーん、これも、よく訊かれますね。

なので、こう、答えます。

「いやー、しないですよ！だって、お客さん、うまいじゃないですか？」

「……」

心にもない台詞を吐きますねー。嘘だとしても、お客さんは悪い気はしませんからね。

オナニーは正直なところ、します。

決まってするときは、お客さんについたとき。

お客さんに散々舐められ、揉まれたりしたのにもかかわらず、その夜は必ずっていうほど、自慰行為をしてしまう。きっと、これも、精神的欲求不満からくる自然な行為なのかと思う。別に身体が欲求不満ではない。

精神的な欲求を埋めたくてする行為だと、思われる。

デリヘル嬢はわりと、割り切っていて、仕事は仕事。と、線引きをしているので、身体自体は欲求不満にはならないかと。

まあ、男性が抱く

『デリヘル嬢・風俗嬢は欲求不満にならないはず』

という、勘違いな概念を汲んであげるのも、デリヘル嬢の仕事のうちなのではないしょうか？

『欲求不満だよー』などと言ってしまったら、

「えー、俺、こんなに頑張ったのにー」などど、臍を曲げる恐れもある。

うん、虚言を吐くのも仕事だと思う次第です。

さて、次回は、この流れに便乗し、

『風俗嬢ってぶっちゃけ、エッチなの？』デス。

藤村綾

風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。