「あ、あやちゃん!久しぶりっ!うわっー、何年ぶり?」
学生時代の友人に偶然あった。
「わーあ!ほんとうに、久しぶりだね」
あたしは、偶然に友人と会ったことだけを喜んだ。
「でぇー、あやちゃん、今、なんの仕事してるの?」
「……えっ!」あたしは言葉に詰まった。仕事何してるの?うん、デリヘル嬢だよ、言える訳がない。その質問に対しての返答をきちんと考えておくべきだな、と切実にそう思った。
「うーんと…あ!接客業だよ」苦しまぎれの返事をしたものの、友人は「ふーん、そう。がんばってね」と軽く流した。
さーて、さーて。このような経験を持ったデリヘル嬢の方。きっといらっしゃると思われます。風俗嬢をやっている。
これって、なかなか人に言えないのです。なかなかではなく、言えないです。
なので、もしこのような場面に遭遇した時は、先ほど書いたように「接客業だよー」と答えておくのが無難。
だって究極の接客業をしている訳ですから。ね!なにも、自己否定をする必要性は全くない。
普通に仕事をしている友人に『デリヘル嬢なの』と言ったところで、え?という何ともいえない目を向けられてしまうのがオチです。
よく「石を投げれば風俗嬢にあたる」などという不届き者がいましたが(な訳ないし)風俗嬢をお仕事にしているオンナのコって、そうそういるものじゃない。
ひた隠しに、地味に従事しているコがほとんど。悪いことをしている訳ではないし、風俗嬢も社会貢献をしている立派な仕事だと思いますが、まだまだ俗世界の風俗業は好奇の目で見られます。
自分で選んで、自分の身体で稼いでいるのは、どの仕事でも同じ。
あたしは、自分を卑下することもないし、意固地にもならなくていいと思う。そんなあたしも隠していますが、ね。風俗ライター・風俗嬢の『藤村 綾』別人で、本名のあたしは、普通の人ですし。
なので、源氏名があるんですよー。源氏名の時は風俗嬢で、本名に戻ったらお仕事のことは忘れて日常に戻りましょう。
「お客さんをダマしているようで辛いの」という、なんてこの嬢は優しいの?という悩み相談。いやーびっくりしました。あたしは「ダマしてなんぼの世界だよ」と、言いました。そう、風俗は夢を見させる仕事なので、ダマすことも仕事なのであります。
「休むと、指名客をとられそうで、休めない」とか、
「病気になる?風俗をやると?」とか、
「年下のお客さんにまじで恋しました」とか、
「店長がセクハラをします」とか。とか。うーん。風俗嬢って意外に悩むことが多いですね。
「指名客を取られそうで、休めない」→指名客は必ず戻ってきます。
きちんと生理休暇をとり、身体がベストな状態で仕事に望みましょう。生理の時は気が散って、よいサービスができませんので。逆に指名客を失います。
「病気になる?風俗をやると?その対策は?」→病気は自分で防ぐしかありません。お客さんとのシャワーは病気の確認の為。裸を、イチモツを見れば、なんとなーく病気はわかります。
イソジンでのうがいしかり、グリンスでイチモツをしっかりと洗う。お客さんと一緒に歯磨きをする。プレイに入る前にツメが切ってあるか確認する。
シャワーを浴びる時、イチモツを洗うのに気を取られがちなのだけれど、手を必ずソープで洗いましょう。
「お客さんに恋」→いいじゃない!店外で会うのだけはさけましょう。後々、面倒なことになります。恋したお客さんなら上客になってくれますよ。
「店長のセクハラ」→ありますねー。お店をきちんと調べ、電話をかけた時点で対応のよいお店を選ぶか、女性スタッフが講習いたします、と謳ってあるお店を選ぶとよいかもしれませんね。
お悩みは、これだけではありません。もっと、精神的な悩み、親、彼氏。家族間での悩み。たくさんあります。
また、新たなお悩み相談の回をもうけて、書いていきますねー!悩んでいるそこの貴女!あやが、相談に乗りますよ!
さーて、次回は、『人気な嬢のやっていること』デス。
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藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。