風俗嬢にとって身体は商売道具です。なので、まず自分の身体を慈しみ可愛がってあげることからお仕事は始まります。
風俗にくる男性は女性の肌質にとてもこだわりますから。
わたしはよく「あやちゃんの肌、癖になるぅー、吸い込まれそう」と言われます。
そんなときは、
「ええ? なんで? そう?」
「そんなことないですよ。なにもしていないですよー」っと、軽く答えておきます。
「ええ?なにもしていないの? 産まれもったものだから親に感謝しないとね?」と
サラッと言われますがぁ、ちゃう、ちゃうー。
わたしがデリヘル嬢としてどれだけ努力しているとお思いになって?(白目)
「そんなぁ、何もしてないですってぇ」と言っておけば、わぁーすごい!となります(笑)。
だけどそんなわけないんですって!
もう、毎日身体に気を使って、ボディクリームは欠かせないですし、
寝る前のパックやストレッチ。食事もかなりストイックで炭水化物は極力食べません。
「食べたいもの食べて、ストレスフリーだからかな」とか笑顔で言っとくけど、そんなわけないし。
小食を心がけて体重も毎日計って、増えていたら夕食は抜き。お菓子もまったく食べません。
そうやって計画的に造られたわたしの身体に溺れて(笑)、もがき苦しむお客たち。フフフ。なぁーんて。
ぶっちゃけ見た目なんです。身体がいいなら男性はそれだけで可愛がってくれます。デリヘルの指名も増えます。
ただ風俗嬢にとっての見た目っていうのは外見だけではなくって、“ベッドでの”っていうのが大いにあります。ベッドは風俗嬢の舞台だからね。
身体が整ったら今度は、仕草と言葉。大袈裟な演技は逆に引かれるので、自然に自然に…演技も取り入れつつです。
特に、首を横にふるふるして、たまーに薄目を開け「いいの、もっと、もっと」とかいうと、
男性も喜びます。あ、この場合のお部屋の暗さは、こだま電球。あるいは、外の自然光がベスト。かわいく見えます。詐欺?(笑)
テレビの光あるでしょ? あれはダメ。テレビって、チカチカものすごい明るくなったり、急に真っ暗になったりするから。
そこで気を抜くと…明るくなった瞬間だらしない顔が男性に見られてしまう(経験あり)。
とんでもない面をしているわたしを見た男性は、「あ、いったん休憩」なんて。
休憩時間でラブホテルに入ったのにさらに休憩を要求する始末(経験あり)。
風俗嬢にとって明かりは大事なアイテムです。
声はね、あまり大きいとドン引きされます。「えええ?そんなに良かったの?」と、非難めいた声で言われ返答に困る。
「うん、とっても……すごかった」などど言えば「お前声デカいんだよ!」と逆に叱られる始末(経験あり)。
声も控えめに「あーん」と、嘆息めいた声がベストです。
デリヘルのお客さんでたまに「俺、声大きい方がいいから、もっと声出してくれる?」とか言う特種な方もいて、この場合は嬌声ではなくわめきます(苦笑)。
あー、こんなに大声をあげてー、ある種わたしのストレス発散法?かも。
フフフ。さてお仕事が済んだら男性がだいたい腕枕をしてくる(これ、いらねーな)ので、「よかった、好き」とか言いましょうね。(経験ありだけど、恥ずかしいー)。
「好き」または「愛してる」。
この言葉くらい女性がかわいく見えるものはないのであります。
お仕事だから嘘でも好きっていえるけど「愛してる」は言えないな。
好きはどうとでもとれるから。愛しているは重くて切ない言葉なのであります。
かわいい女性は言葉を知っています。これが言いたかったぁー。
次回は「実録・性感マッサージ師・あや」デス。
エリア別で「デリヘル(デリバリーヘルス)」のお店を検索
藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。