デリヘルで一番始めに勤務したお店。
その前は箱ヘルで三年程働いていました。
デリヘルの面接の日。店長さんの都合で深夜0時の車内面接。
「あ、はじめまして。綾です」
「すみません。こんな夜分に、それも車内で」
と、店長さんと初めての会話はそれでした。
デリヘルもとい風俗店の店長さんって横暴且つチャラいって←すみません。
そんなイメージしかなかったのですが、逆にビックリしました。
そこにいた店長さんは普通のお兄さんだったからです。
物腰も低く、やんわりとした口調。
わたしの中の風俗店のスタッフのイメージを一気に払拭しました!
わたしは長いこと風俗をしていますが、自分でいうのもおこがましいのですが染まってないんですよ。
まー率直に申しますと擦れてないんです←あか抜けてない的な?
ですから店長さんが真っ先に聞いてきました。
「えー、そのー、風俗の経験あるの?フェ○出来るの?」って。フフフ
わたしはその時正直に経験あるって言えばよかったのですが、何故か言いにくくて、
「いえ、未経験です。初めてです」と目を潤ませ言いました。←劇団ひまわり
「えー、もったいないなー、風俗やらすの。風俗やるとなかなか抜け出せないよ」とごもっともな意見をおっしゃりました。
でも『もったいないな』って言葉。嬉しかったです。
余りにも普通なわたしの容貌に驚愕したと後に聞きました。
店長であれば面接は日常茶飯事。面接シートを書かせたり、宣材写真を撮ったりと結構大変。
後、店に入店した際の女の子のコメント!!
あれは大体店長なりスタッフが考えるので面接って大事なんですよ!
喋った雰囲気、見た目でその子のコメントを書きますから。
わたしは未経験と言ったけれど講習はなかった(今、講習する所は少ないそう。やるとしても女性です)ですが、店長さんが『業界未経験・小柄なS嬢』とうたったものだから←え?わたしは本当はどMです!!笑
Sと書いておくとM男が来て余り攻められないからという理由でSに。
ネットにアップした次の日から予約がくる?くる?。
店長さんが送迎に来てくれて車内で他愛ない会話がひたすら続くようになり、仕事云々店長さんとの車内での談笑のが楽しくて仕方なくて。
普通は店長って事務所に常勤するものなのですが、たまたま小規模なデリヘル店だったので、自宅待機のわたしは店長さんがいつも送迎してくれたって訳。段々喋っているうちにその人の人柄に惹かれ始める自分がいました。
ある日冗談で「いつエッチしたの?」と聞いたら「この仕事始めてからしたことない」と。
計算すると約二年は女体を抱いてないってことでした。
このころから彼に抱かれてみたいと切実に想う自分がいました。
好意を持ってしまったのです。好きという……。
が、あくまでもデリヘル嬢。お店の女。
彼に抱いてと冗談っぽく懇願しました。
「また?、からかうもんじゃない!!」と何度もしかられましたが、あまりにも言うので彼も信じたのか、躊躇しているのがわかりました。
しかし、なかなか踏ん切りがつかず時間だけが過ぎていきました。
ある日根負けした彼は、
「まいさん(この頃の源氏名)が嫌いじゃないんだけど。ってかもう何年もやってないから出来るか不安」
とビックリする台詞が返ってきたのです。
「いいの、そんなこと。ただわたしを、裸のわたしを抱いて欲しいの……」
店長とお店の女。
さて、さて。どーなる?ってことで次回!!
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藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。