現役デリヘル嬢のリアル体験~地獄でほっとけ~

現役デリヘル嬢のリアル体験 地獄でほっとけ!

【第23話】仕事とプライベートの割り切り方

2015.1.27

フーゾクのお仕事はただ男性の欲望器官をくわえ、しごき、

射精に導くだけではありません。

裸になって、ひとときの恋人を演じるのです。疑似恋愛です。

同じオンナのコばかりを指名するお客さんというのは、

つまりその疑似恋愛にハマってしまったわけです。

が、しかし!! 嬢のわたしもその疑似恋愛マジックに陥ることがあるのです。

何度も、何度も指名をしてくれるお客さんのことを好きになることが。

情にほだされるといいますか。

「あやちゃん、指名の○○さんねー」と言われ、あ、○○さんだ。嬉しい♡ なんて思うことも多々あります。

若干、嬉しくないお客さんもおりますけれども……。

指名されて嬉しい=じゃあね、お店を通さずに会うのは? とか言われてしまった場合。

んー。んー。プライベートで会うってことになるでしょ?

んー。そのお客さんのことはきっと好いているはずなんだけれど、

プライベートで会うのはやっぱりためらうかも。

呼んでくれて嬉しいと思うことが、「好きなのかも」という気持ちにさせるのです。

お金をもらわないで会うのかと冷静に考えた場合……きっと会わないでしょう。

そこまでして会いたいとは思わないんですよね。

仕事だから指名はとっても嬉しい。けれどもプライベートってなったらムリー。

結局、お金が介入しているから、嬢とお客さんという垣根は超えられないのです。

そう思った方には大体フーゾク以外で知り合ったならともかく、フーゾクで知り合ったお客さんとは

プライベートで会ってもきっとうまくいかなくなると思いますね。

わたしは店外デートしたことがないので。悪しからず。てか、めんどくせ!!(笑)

仕事が疑似恋愛の仕事なのでプライベートではどうなの?

フーゾク嬢は人を好きになるの?

彼氏もしくは旦那さんとセックスができるの?

罪悪感や悲壮感はない?

とさまざまな問題点があります。

さてさて、フーゾク嬢でも人は好きになりますよ。むしろ、好きな人がいないとやってられん仕事かも。

しょせん、お客さんなのだし、そこはきちんとお金という切り札があり、割り切って仕事ができる。

お金の介入しない関係のオトコ。彼氏・旦那さんは特別な存在と思います。

お金が線引きなんて滑稽ですが、フーゾクに従事している以上これだけは外せないです。まーしょうがないけれど。

セックスももちろんできます。たくさんお仕事についた時こそ抱かれたいって思う。

アソコが痛いのに、乳首を舐められ過ぎてかさついているのに。

抱かれたくってしょうがないんです。ってわたしに限ってですがね。フフフ。

仕事で性をさらし、彼氏や旦那の前でもまた性をさらすなんて嫌だ!! とおっしゃる嬢の方が多いのかも知れません。

しかし、仕事を円滑にしたいならプライベートでのセックスって大事です。

好きな人に身体を触ってもらうのって最高の癒しじゃないのかなって。

別にセックスしなくてもいい。腕枕だけでも。

過酷な仕事。息抜きできる胸があるって大事です。罪悪感は多少あるかもね。

むしろ罪悪感がなくなったらおしまいとも思いますけれども。

罪悪感・悲壮感はどうしてうまれるのか。それはこの仕事をどこかでいけないことだと思っているからです。

性風俗は実際人に胸を張って言える仕事ではありません。だから罪悪感・悲壮感が押し寄せるのです。当たり前です。

自分自身が気をしっかり持ち、流されず、仕事を真摯(しんし)に受け止め、

セックスワーカーとして人の役に立っていると心から思うようになれば

きっと気楽に仕事も出来るはずなのだけれどな。

まだ世間はそんなに優しくない。

仕事もプライベートも自分で線引きしてうまーく割り切っていくしかないのであります……。

寒い季節です。風邪に気をつけましょうー。イソジンは必須よ!! 

次回はキスの不思議デス。

コラムの更新情報を受け取る
受け取る 受け取り停止
メールアドレス:

藤村綾

風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。




バックナンバー