現役デリヘル嬢のリアル体験~地獄でほっとけ~

現役デリヘル嬢のリアル体験 地獄でほっとけ!

【第62話】「おとこの願望」

2015.11.24

俗世間では出来かねること。例えば、痴漢だったり、コスプレだったり。あるいは、女装だったりと。( °-° )

しかし!なんともいっても、風俗では『顔射』をしたいお客さんが結構多い!

同じ風俗バイト仲間であるデリヘル嬢の子に聞きますと、

「ヤダ、お化粧が落ちちゃうし」

「臭いし、絶対にヤダ」

圧倒的に風俗嬢にだって敬遠されています。

そんな顔射ですが…デリヘルの常連さんにね、その『顔射』が好きな人がいるので「なんで、そこにたどり着いたの?」訊いてみますと、「いやー、かわいい顔を穢すのが燃えるんだよね」と、語気を強め嬉しそうに語る常連さん。

…でもね

少し声を潜め続きを話しだした。

「顔射さ、ほとんどのこが嫌うんだよ」

あー、まー、あたりまえじゃないの。と、腹の中では思いつつ…

うん、普通はそうだよね。あたしは、頷いた。

「あやさんは、受け入れてくれるじゃないですか!」

へ?ああ、まあね。あたしは、舌をペロっと出して、ダネー、と笑った。

最初はそりゃー、嫌だった。いくらデリヘル、風俗遊びだとしても。オプション代もいただけるからバイト料も上乗せだ!などどいう、くだらない思考よりも、精子を顔にかけられることは、風俗嬢や風俗バイトを小馬鹿にしているようで嫌だった。だったら、飲んだ方がましです。そうともいった。けれど、

「あやさん、化粧薄いじゃん」

へ?そう、言われ、え?そこ?と、あたしとの思考の相違に笑いがこみ上げ、顔射を許してあげた。と、モチロンそのままというわけでなくまぁ顔射にも準備が必要なワケで…

「あ、待って、つけまつげ外してからでいい?」(癶ω癶)

「てか、あやさん、つけまつげしてないし」

クククと屈託なく笑ったお客さん。自分の願望を受け入れてくれた、あたしに化粧が薄いに上乗せした感謝の言葉を述べる。

「じゃあ、イクよー」顔にドロリッチみたいな精子がかけられる。

そして、それを顔中に塗りたくられた。風俗ならではのオアソビ?

「あー、すっきり。本当に気持ち良かったよ

精子を放出して気持ちが良かったのか、はたまた、あたしの顔に精子をぶっかけたことに対して気持ちが良かったのか。それは、定かではない。

けれど、あたしが感じていた風俗嬢や風俗バイトに対する侮辱や、屈辱を強いてしている訳ではなさそうだった。

ただの性癖だ。

きっと。そう、あたしが深く考えすぎなんだね。きっと。

少し心も明るくなりプレイが終わり、顔を洗いにシャワールームにいく。

クレンジングでまるっとお化粧を落とす。

へ?変わらないね。

嬉しいながらよーく言われる。

うん、あたし、お化粧って苦手なんだよね。デリヘル嬢なのに、お化粧が苦手とか、本当にやる気あるの?と、突っ込まれるも、お客さんの顔は満足げにニコニコしていた。

気取らず、お客さんの願望を享受するデリヘル嬢こそが、プロの接客上手だと、あたしは思う。

けれど、精子が目に入ると、充血して目が開けられないので、そこらへんは注意してねー。

って、皆が皆、顔射を受け入れる必要はないし、嫌なら、嫌。

嫌なことは濁さないではっきりといいましょうね。

曖昧な態度こそが、よい接客を妨げる原因になるから。

『おとこの願望』は十人十色

あ!おんなの願望もそうだった。あはは。

さーて、年末ですよ。

体調管理万全で仕事をがんばりましょうねー。

次回は、「オプションの不思議」です。おたのしみにー。

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藤村綾

風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。




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