「うっわー!す、すごい大きいですねぇ」
嘆息と共に口から出た言葉はチン○の大きさにまつわるものだった。
お客さんは「ええ?そうかなぁ?いやー」なんていいよどみ目尻を下げつつ謙遜するも、まんざらでもない口調。
「うーんたまに言われるけれどね。」声のトーンをあげつつ付け足した。
「だってさ、誰とも比べたことないんだよね。温泉や銭湯に行ってもその部位だけ凝視出来ないでしょ?ましてや膨張していないしさ」
あたしは「うんそうだね」といいながらうなずく。
でもお客さんは語気を強めてこう続けた。
「デリヘル嬢のあやさんに言われるなんて嬉しいなぁ。うううっ」
もはやあたしの支配下にいるお客さんは心から気持ち良く射精をした。
さてぇー今回は『その気』です!その気とは? 冒頭に書いたことも、ある種の『その気』。
あまりデカくないチン○を褒めそやし、浮かれ気分にさせる。なにせ男性は自分のチン○に限っては自信のない方が多いので、とりあえずあまりデカくなくても『デカイですぅ』と、少し涙目になりながら『お口が満タンになるぅー』とかなんとかいうと大喜び。目に余るような短小の方には禁句ね。笑
『その気』の中でも「す気」。すきにさせる方法。
常連さんはきっと、すきになっているから指名をしてくれる。だけれどその指名ってやつは「意図的にすき」という言葉などは一切なく気が付いたら常連さんになっていた。というパターンばっかりです。
しかし悲しいかな。好いてくれているのも痛いほどわかっているけれど、風俗に来るお客さんだし、あたしはデリヘル嬢。すきになってもらっても、あたしは全くもって気持ちはなく、お客さんはお客さんとしてしか見られないのです。当たり前ですが。
しかし何度も肌を合わせているうちにお金を払っていることなどよりも、あたしの存在は彼女みたいになっているのです。
すきにさせたのではなくすきになっていた。のが正解かな。長い人で5年くらいの常連さんもいます。こうなると勝手がわかっていますので楽といえば楽ですが、お客さんにしたらあたしはすっかり擬似彼女の立ち位置なのかしら。『すき』とははっきりと言われたことはないけれどベッドで行う一連のプレイの中ですきさ加減がヒシヒシと伝わってきます。
こればっかりはお客さんと風俗嬢の相性なので「こーしたらあーしたら」とは一概には言えませんね。なにぶん人対人の接客業。いくら場を盛り上げて『その気』にさせても「あれ?今日体調悪いかな?」なんて言われ射精をしなかった。そんなことも多々あります。
緊張も相まってのことだと想いますがその緊張も解いてあげられるような場をつくるのもデリヘル嬢の仕事なのであります。
お客さんをその気にさせるのはまず自分をその気とやる気モードにもっていくのが先決かもしれませんね!!そうすれば自然の流れできっとお客さんも『その気』になりますから。ねっ!!
だんだんと寒くなってきました。風俗で働く女の子は脱いだり着たりと小忙しいです。イソジンでうがいしているからいいやー。などと甘くみずに体調管理をきちんとしましょうね。
次回は『キスは特別』です。
エリア別で「デリヘル(デリバリーヘルス)」のお店を検索
藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。