「どうして、この仕事(デリヘル)しているのぉ?」
多分何百回と訊かれたと思われます。
「あー、うん、お金?かな」
あたしは、決まってこう言う。
けれど、その実。
本当はなぜ風俗やデリヘルに足を突っ込んだのかが、漠然と思いだせない。
ちょいと前ならば、ダントツに『お金』だっただろう。
風俗=最終な職場。
世間はそう捉え、手っ取り早く、パッとデリヘルで稼いで、パッと上がろう。そんな女の子が多かった気がする。
が、今は、お金は間違いないけれど、自分の価値観を確認するために、デリヘルで働いている子も多い気がします。
風俗のお仕事に対して
だんだんと、悲観しなくなってきたのかもしれません。
現役風俗嬢と名乗り、講師になったり、本を出版したりとマルチに活躍している方もいます。
そんな方々も風俗嬢になった理由があったはず。
うーん、よく考えてみたら、やっぱり、男性が好きで風俗嬢になった気がしますね。
初めて働いた風俗の業種は『ちょんの間』という、特殊な風俗でした。
今でいう、『飛田新地』。
飛田にも従事をしたことがありますが、初めてが、『ちょんの間』だったので、躊躇いは既になく、あたしは男性の欲望を享受しました。
あたしで、感じ、あたしで、悦んでくれる。
あたしは、誰かに必要とされているんだ。
そのことが、俄然やる気を起こさせました。
お金で割り切っていた。目に見える頑張りは、お金しかない。
お金が自分の確固たる価値観。
だんだんと、よく深くなり、風俗業界から抜け出せなくなっていました。
時には、くじけ、病んだり、半年休んだりもしたけれど、やっぱり戻ってきてしまう。根幹から男性が好きなんだと思います。
あたしは、もしかしたら、『セックス依存症』ではないのか?と、悩んだ時期もありました。
誰かに触れてもらわないと、不安になるのです。
生理休暇になると、不安で、不安で仕方なくて。
早く仕事に行きたくて、海面をつめて出勤したりもしました。
ソープや、SMクラブにも従事しました。
自分を認めてもらいたくて。身体に触れて欲しくて。
最大に女を使える仕事って風俗嬢しかない。
あたしは、そのことをわかって従事しているのです。
お金でもない。ましてや、趣味でもない。
では、なぜ?男性に認めてもらいたいから。
女であることを認めて欲しいから。
そんな所だったのかもしれません。
風俗バイトをするにあたり、風俗嬢はある種過酷な仕事です。
重大ななにかが、ないと、続かないし、嫌になってしまうのも早い。
風俗嬢はこの昨今、卑下することもないし、立派なサービス業だと、思ううばかりです。
継続は力なり。
昔のことわざ。一糸まとわぬ姿を男性に晒し、欲望を享受する仕事。
風俗業は社会貢献をしていると思うのです。
世の中は、理性で保たれています。
その理性のタガを唯一外せるのが、風俗なのです。
風俗嬢になる理由はさまざまだけれど、この世界を知った女の子たちに助言。
『好きで風俗嬢をしているわけじゃない』
という気持ちでいるならば、仕事をするにあたり考えたほうがいいのかも。
好きでしているの。
なんていう女の子はそうそういないけれど、少なくともあたしは、好きでしています。あしからず。
さて、次回は、『セックス依存症と風俗嬢』デス。
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藤村綾
風俗歴15年。現役デリヘル嬢。風俗ライター。『俺の旅』ミリオン出版にて『風俗珍講座』連載中!日々炯眼な目で人間観察中。